
テテトコさんのロゴとマーク。柔らかさとつなぐ感が演出されている感じがします。
―様々な方から意見をもらいながら作ることで「繋がれるアプリ」を目指す―
記者A.アプリの「テテトコ」の開発の話で障害をお持ちの方との接点、障害を持ってる人が、こういう事で関わりを持つことができるんだ、みたいな事がなにかこう伝えられたらいいかなぁと思うのですが、どうでしょうか。
真喜志.僕らのメインのターゲットって、今回だったら親御さんになります。なので、その障害を持ったお子さんを世話してる親御さんの気持ちみたいな所がわからないと、当然このサービスって作れないのです。
そして機能として、具体的な事を言うと僕らのSNSってもうちょっと細かく「こういう発達特性で」、例えば「ADHDの傾向のある子同士」でつながれるようなその裏でアリゴリズムがあるとか、その年齢で近くて性別も近くてみたいな、細かい、痒い所に手が届く、作りにしています。発達特性って一括りにされるんじゃなくて、その中でも「ここだよ」っていう所がちゃんとプロフィールとかでも見せれたりそういう人同士が繋がれるっていう風な作りになっています。
で、そういう作りにするにあたっては、実際子育てしてる親御さんと、児発とか放デイで職員をされてる方がた、知人の中で意見をもらったりして関わりながら作っていきました。
記者A.ありがとうございます。
―繋がりやすさへの工夫―
大曽根.ちょっと今、話に出た、そういう、プロフィールでいろんな設定できるみたいな話なんですけど、一応どういうものが設定できるかっていうのをちょっと説明させて頂くと、登録できる情報としては、まずその親御さん自身の基本的な情報もそうなんですけど、お子さんの性別とか生年月で年齢を登録していただいて、その後に支援状況ですね、これは、たとえば通学、通園、保育園か、こども園なのか療育園なのか小学校なのかみたいな所を選択して頂きます。
またそれ以外に通所されてる、先ほど話していた様な児発とか放デイとかに通われてるかとかその利用頻度。そして後は、もしお医者さんの診断があるのであれば、例えば自閉症なのかADHDなのか学習障害なのかみたいなのを選択してもらいます。
加えて「気になる事」っていうのを登録してもらおうと思っていて、例えばコミュニケーションのカテゴリーで行くと「言葉で伝えるのがちょっと苦手」とか「話を聞くっていう所がちょっと気になる」とか、あとは「発音」「滑舌」「ルール理解」みたいな所だったり、そしてメンタルの所だったら、「不注意が多い」「協調性とか集中力足りない」などを選べるようにしています。
この登録してもらった情報同士を比べて、近しい人とつながりやすくするっていうのが基本的な機能になるかなぁ思います。
真喜志.「自分の子どもってこういう子だよ」っていうのを分かるようにできた状態から親御さん同士のコミュニケーションをスタートできた方がいいと思っています。
ウチノコカードという、「うちの子ってこんな子です」というのがわかるようになる機能があります。一人一人の特性があって、自閉症の中でも多分、こんなタイプの子って、絶対あるはずで、そこが細かく細分化した状態で親御さん同士が話できる方がいいのでは、って思っています。
―制作していて印象に残っていること、嬉しかったことなど―
記者A.ありがとうございます。次はその他、制作して驚いたこととか特に印象に残っている事、嬉しかった事とか、なにかこの、作ってく過程で出てきた何かがあれば教えていただけますか。
大曽根.今の仕事先の人とか知り合いとかに『テテトコ』のお話はしたりするのですけど、やっぱりその時に、皆さんにすごい応援していただけているというのが嬉しいです。あと意外と、実は知人に、身近なところでそういう発達で悩んでる方々がいらっしゃる。結構みんなそうやって悩まれてるのだけど…なかなかそれをおおっぴらに、その悩みを共有するのって、難しいんだなと思うんです。でもそういうところから、みんな「そういうものがアプリで出来たらいいねえ」と言っていただけるので、それは嬉しいなというか、やりがいがあるなぁと思っています。
真喜志.ぼくは、嬉しかった話で行くと、その、さっき話したように我々の会社って普段は、お客様・取引先があって、企業さんから「こういうホームページを作りたいから作って」とか、「こういう事やりたいから考えて」って言われる側なんです。基本的には受託制作って事になります。
しかし、今回は、自分たちでこれを企画する事から考えて、デザインも自分たちで考えて、開発も自分たちでやっていうものになって、我々の普段のZIZOって会社の中では結構、新しい試みだったりします。そこが実際やって形になった時、感動も大きかったというか、まあさっきも言った「名前を何にするか」から「コピーを何にするか」も考えて、で、デザインは「どういうデザインだったら、今回のユーザーの方に喜んでもらえるかなぁ」とかを考えながら、本当にああでもないこうでもないと、すごい何回も繰り返して、作っています。バナーの開発完了はしていませんが、デザイナーの手で実際、形になって画面のデザインができている過程みたいな所は、エキサイティングというか、仕事しながらめちゃくちゃワクワクできました。
普段の受託制作の仕事も、僕らは楽しみながらやってるんですけどそれとはちょっと違う、なにかこう新しく生み出すっていうところとかに、喜びがあって。それはなんかすごい、自分の社会人人生というか仕事の中でも一番楽しい過程だったかなって思いました。
―使うことで孤独感みたいなものが軽減されれば―
記者A.ありがとうございます。『テテトコ』に興味をお持ちの方の中には「登録しようか」迷う方とか躊躇される方もいらっしゃるかもしれません。そんな方々に対してなにかメッセージなどがあればお伝えいただければありがたいです。
大曽根.そうですねぇ、その人が抱えている悩みが一発で解決するようなサービスじゃないんですよ。お医者さんに相談して、アンサーが返ってくるみたいなサービスだったら、解決かもしれないんですけどそういうサービスじゃない。
ただ自分の家族と似た人に、「うちの子もそうだよ!」って言ってもらえるだけで、孤独感が軽減されると思っています。最初は見るだけでもいいかな~と思うので参加していただけるとありがたいな~と思っています。
やっぱり、まだスタートもしてないサービスなので(注:2024年6月スタートです。サイトはこちら)、このサービスを広めていこうと思ったら本当にそのいろんな人のご協力がないと難しいなと思っています。子どもの発達の話が当たり前にっていうビジョンに共感してもらえる方がもしいらっしゃるんだったら、なんかその応援する気持ちでも、ぜひ使っていただけると嬉しいなと思っています。
真喜志.お金もかかりませんので(一同ほほ笑み)
記者A.ほんま、なんかこう言っちゃ変かもしれんけど、解決云々よりも仲間を見つける場所なんかもしれないですね。
大曽根.そうですね。
―皆さんの新しい居場所につながれば―
真喜志.もしかしたら普段の生活の方で、少し気を張らないといけない場面が多いんじゃないかなって思っています。子育てするのって、もちろんどんな子どももたいへんなんで、それは僕らもわかるんで、子育てするってまずそもそも大変だし、そこで気持ちを共有できる相手がなかなか見つけづらい、っていう今の社会の現象があって・・・。
この『テテトコ』にアクセスしている時に気が楽になってもらえるような、場所であったらいいなっていうふうに思っています。皆さんのなんか新しい居場所になれればいいなという風に本当に思っています。その第一歩で、まず気楽に登録だけでもしてもらえたらいいかなぁっていう風に思います。
記者A.ありがとうございます。
ペルオンとは?
ペルオンはホープグループ、ミッション株式会社を母体にしたペルオン実行委員会が制作してるポータルサイトです。
障害の当事者が作る当事者目線のサイトが作れないかと思い、サイトを立ち上げました。ペルオンという名前はPersonnes handicapées(ペルソンヌ・オンディキャピー)の略で、障害者仲間という意味からとりました。
当事者会・支援団体・家族・地域・職業・年齢などの枠を超えて、障害者に関係する全ての人が連携して、さまざまなことにチャレンジし、障害者の可能性を探ってまいります!
ペルオンに興味を持ったあなた!もうすでに、仲間なんです。
- トピックの分類
- 精神障害の仲間
- 発達障害の仲間
- 知的障害の仲間
- 身体障害の仲間
- その他の仲間
- 当事者
- 家族
- 支援者
- 医療従事者
- 研究者
●「障害」の表記について
当サイトでは、「障がい者」を「障害者」と表記しています。
「障がい者」という表記の場合、音声ブラウザやスクリーン・リーダー等で読み上げる際、「さわりがいもの」と読み上げられてしまう場合あります。そのため、「障害者」という表記で統一をしています。
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