2023年4月14日更新

スポーツを通してみんなで作る共生社会、パラすぽラボとは⁉(1/2)

スポーツ団体と障害をお持ちの個人をつなぐアプリ「パラすぽラボ」。今回はその「パラすぽラボ」の様々な魅力と開発の話などを、(株)AROUNDの代表の妹尾(せのお)さんに伺ってみました。

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豪快にほほ笑んえくださる妹尾さん。

記者.簡単に自己紹介、お名前、出身地やご自身のアピールポイント、どのようなお仕事をされているかなどをお願いします。

妹尾.株式会社AROUNDの妹尾(せのお)と申します。よろしくお願い致します。弊社は8年ぐらい前(2015年)に創業した、広告やイベント関係を中心とした制作会社です。いまは東京と大阪に拠点を構えて、活動をしております。数年前から別法人にて、児童向けの福祉事業も行っております。

記者.ありがとうございます。パラすぽラボというのはどういうアプリなのか存在意義や使命、理念、いつ頃公開なのか、どんな立場で関わっていらっしゃるかなどについて簡単にご紹介をお願いします。

妹尾.パラすぽラボは「スポーツを通してみんなで作る共生社会」と言うキャッチコピーで開発している、障害をお持ちの方(以降「ユーザー」)と、メンバー募集や障害者を受入可能なスポーツチーム・団体(以降「チーム」)を「つなぐ」プラットフォームです。一応、リリース自体は今年の春を予定しています。(注:2023年4月1日からリリース開始です。公式サイトはこちら

実際にパラすぽラボではすぐにスポーツを、いますぐにしようと思っていなくても、実際にSNS感覚みたいな感じで登録していただいて、他の障害者の活動だったり(その方が、参加しやすいチームというのがそもそもあるので)、そのチームの人たちとの接点で、コミュニケーションだったり、いろんな方の発信・発言などを見ることができるというようなサイトになります。したがってスポーツしたいという検索ではなくて、まだその一段階前のなんか楽しそうだからみたいな感じでSNSって始められると思うんですけど、同じような感覚で進めてもらえる。まずはきっかけ作りとして、登録いただければなと、そんな思いで開発しています。

記者.ありがとうございます。スポーツチーム団体の登録はもう始まっているようですが、パラスポーツ以外での登録はできるのでしょうか?

インスタグラムに漫画も掲載されています。

妹尾.パラすぽラボでは実際、パラスポーツの競技はもちろんそのチームの方は登録いただけますし、障害者の受入が可能なチームであれば、健常者と一緒に活動されているチーム団体でもご登録いただけます。例えば今まで、障害者の加入を意識してこなかったチームでもパラすぽラボを知ったということで、「まずは軽度の障害をお持ちの方からでも、障害者の受入に前向きに検討」していただくことができればいいな、と言うのが今回の趣旨です。

チームの場合は事前に登録いただいて、その場ですぐに登録という形ではなく、我々の方で登録OKみたいな、いわゆる承認をしないと登録できない仕組みになっていますが、それはいわゆる架空チームとか架空団体の加入を防ぐためにやっているだけのことです。今の時点で健常者ばっかりで、障害者の方はいませんと言うようなチームを特に除外すると言うようなことを一切していません。

今すぐではなくても、実際にそういう風な障害者加入の検討を始めてもらえるようなチームであれば積極的にチーム登録していただければと思っています。実際に今は事前登録の段階ではあるんですが、数チームそういうお声や、お問い合わせをいただいており、実際に登録いただいたチームもいくつかあります。

記者.お話しいただける範囲でけっこうですので、パラすぽラボを作ろうと思ったきっかけや転機が訪れたお話しをお聞かせいただけますでしょうか。

妹尾.まず、冒頭申し上げました別法人で障害福祉事業を始めたのが第一のきっかけになります。障害をお持ちの方の家族、特に児童向けなので、そのご家族の方ともコミュニケーションを取るきっかけがありまして、皆さん、子供の将来のことを一番心配されているんですね。学校を卒業されたあとでちゃんと社会に出られるのかとか、社会に出た際に周囲とやっていけるのかとか、もし自分たちが先に亡くなった場合にこの子たちはどうなってしまうのかとか、そういったことを何よりも親御さんは心配されています。

そんな思いを受けつつ、福祉のことをわたし自身も勉強していく中で、障害者スポーツ指導員という資格を取ったんですね。その資格取得に向けて学んでいく中で、「健常者はスポーツをした方が良いが、障害者はスポーツをしなければならない」っていう言葉に出会いました。

実際の障害者スポーツ指導員の教本の冒頭部分にどーんと出てくるような、有名な言葉になるのですが、海外の有名なパラアスリートの方が残されたお言葉で、「障害者にとって、スポーツとか運動というのは社会参加することで得られる心理面での大きな効果があるんです。だから、障害者の方はスポーツをすることが健常者の方よりも大事なんですよ、重要なんですよ」と言うことをそこで強調されています。

実際にその言葉に感銘を受けて、パラすぽラボが障害者の社会接点のひとつになれば良いなって言う風に思っております。

記者.制作に携わっていて、やりがいや充実したところなどもお聞かせいただければと思うのですが。

妹尾.開発を進め、制作していく中で、今までないプラットフォームだなとつくづく思っております。

まだリリース前なんですけども(注:2023年4月1日からリリース開始です。公式サイトはこちら)、事前登録していただいたチームの方とか、お問い合わせいただいた協会の方たちからすごく温かいお言葉をいただくんですね。まだリリース前ですが、そんなとき、やりがいを感じますね。

先ほども言いましたがユーザの方々もSNS感覚で軽い気持ちで、まずは軽いノリでもぜんぜんけっこうなので、アプリのリリース後に始めていただければと思います。

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ペルオンとは?

ペルオンはホープグループ、ミッション株式会社を母体にしたペルオン実行委員会が制作してるポータルサイトです。

障害の当事者が作る当事者目線のサイトが作れないかと思い、サイトを立ち上げました。ペルオンという名前はPersonnes handicapées(ペルソンヌ・オンディキャピー)の略で、障害者仲間という意味からとりました。

当事者会・支援団体・家族・地域・職業・年齢などの枠を超えて、障害者に関係する全ての人が連携して、さまざまなことにチャレンジし、障害者の可能性を探ってまいります!

ペルオンに興味を持ったあなた!もうすでに、仲間なんです。

トピックの分類
精神障害の仲間
発達障害の仲間
知的障害の仲間
身体障害の仲間
その他の仲間
当事者
家族
支援者
医療従事者
研究者

「障害」の表記について

当サイトでは、「障がい者」を「障害者」と表記しています。

「障がい者」という表記の場合、音声ブラウザやスクリーン・リーダー等で読み上げる際、「さわりがいもの」と読み上げられてしまう場合あります。そのため、「障害者」という表記で統一をしています。

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