記者.いままで10年のブランクがあったりしましたが、なにかしらのハードルやうまくいかなくて悩んだとき、苦労話はありますか?
嵯峨根.そうですね。日本代表でやっていた時でいうと、チーム方針がいろいろある中で、今までやってきた自分の役割がチームの方針とずれた時にすごく悩みました。
自分が思っていた方向性ではなくなったので、今まで練習したことが 発揮できなくなったところが辛かったですね。
記者.焦りと葛藤ですかね。ずれというか。
嵯峨根.そういうのはありました。ただ、チームの目指している方向は一緒だったので、そこに向けてひたすら練習するだけでした。
記者.嵯峨根さんの障害に関して、聞いてなかったんですが、どうやったことがきっかけでそうなったか教えていただけますか?
嵯峨根.生まれつきの骨形成不全(こつけいせいふぜん)という病気で、足首が曲がって生まれてきたんですよ。そのため、右足は膝から上、左足は膝から下を切断して、3歳ぐらいから義足生活になりました。
さらに手にも障がいがあり、右手は中指欠損、左手は中指と薬指が合指だったので切り離しました。なので、先天性の両手、両足に障がいがある状態でした。
記者.幼少の頃の思い出とかありますか?
嵯峨根.物心がついた頃から義足をはめていたので(3歳)義足を履いて生活していることに関して、初めは「自分は人と違うから凄い人間なんだ。スーパーマンなんだ」と思っていました。
しかし、小学校に入ると他の人と違うことに「嫌だな」という気持ち、「いややな」「隠したいな」という方向に変わりだして。そこから気にする方向になって行ったんですけど。
ある日、中学校の頃、昔からの友達の家に泊まりに行った際に、夏の暑い日だったのですが、義足を外すのが恥ずかしかったので、義足をつけたまま寝ようと思っていたんですよ。
外した足を見られたら、「気持ち悪いなー」とか思われるかもしれないので、つけたまま寝ようと思っていたのですけれど、やっぱり「暑いなぁ、外したいなぁ」と思って、「義足を外していいかな?」と友達に言ったんですよね。そしたらその友達が「やっと見せてくれるんやな」と言ってくれて、外しても嫌な顔一つせずに。それから他の友達にも義足を外した足を見せて行く中で「こんな風になっていたんだ」「いいよ!義足外してや」ってみんな言ってくれるし。気にしていたのは自分だけなんだと思い、障がいを受容することができました。
記者.ご自身の障がいがお仕事やシッティングバレーボールの活動において、肯定的、プラス面に感じることはありますか?
嵯峨根.障がいを持っているからこそ、講演会とかも呼んでもらっています。いろんな小学校や中学校にでかけて、自分の幼い頃の障がいの話をしたりしています。
記者.和泉市以外でもですか?
嵯峨根.和泉市内だけにかかわらず、市外もありますし、大阪府外もあります。それができているのは障がいがあるからだと思います。また、Youtubeでも障がいについて発信しています。
記者.どういったチャンネルですか?
嵯峨根..チャンネル名が「サガネットTV」です。両足義足でもいろんなことに挑戦している姿を発信しています。足が悪くても、みんなと同じようにいろんなことにチャレンジしたり、気持ちは一緒なんだよということをみせていければと思っています。。昔からの友達と3人でやっています。
記者.今回の質問で答えられなかった。他に追加で言いたいことがあればお話ください。しゃべり足りないこととかアピールなどご自由にお願いします。
嵯峨根.障害者や、障害じゃない方の垣根を崩していきたいなぁという活動は僕もSNSとかでやっていきたいと思っているので、こういうインタビューのお話をいただいたときに、「僕がやっていきたい活動と似ているなぁ」という思いがあったので、僕も同じ障害を持っている仲間にも発信したいし、そうではない方にもいろいろ発信していきたいと思っています。
記者.最後にペルオンを見ている皆さんにメッセージはありますか?
嵯峨根.YouTubeのチャンネル登録お願いします!(笑)
記者.きょうはありがとうございました。
嵯峨根.ありがとうございました。
お知らせ
●嵯峨根望さんのYouTubeのチャンネル「サガネットTV」
ペルオンとは?
ペルオンはホープグループ、ミッション株式会社を母体にしたペルオン実行委員会が制作してるポータルサイトです。
障害の当事者が作る当事者目線のサイトが作れないかと思い、サイトを立ち上げました。ペルオンという名前はPersonnes handicapées(ペルソンヌ・オンディキャピー)の略で、障害者仲間という意味からとりました。
当事者会・支援団体・家族・地域・職業・年齢などの枠を超えて、障害者に関係する全ての人が連携して、さまざまなことにチャレンジし、障害者の可能性を探ってまいります!
ペルオンに興味を持ったあなた!もうすでに、仲間なんです。
- トピックの分類
- 精神障害の仲間
- 発達障害の仲間
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- その他の仲間
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- 研究者
●「障害」の表記について
当サイトでは、「障がい者」を「障害者」と表記しています。
「障がい者」という表記の場合、音声ブラウザやスクリーン・リーダー等で読み上げる際、「さわりがいもの」と読み上げられてしまう場合あります。そのため、「障害者」という表記で統一をしています。
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