2019年9月4日更新

自助グループ「機能不全家族 社会不安障害 in 京都(kfk.sad in京都)」を運営してみて (2/3)

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Q5.運営のなかで、何か工夫や配慮しておられたことはありますか?

A.まず、メンバーの中で、絶対に相手を否定しないこと、メンバーは精一杯出来ることをしてきているので、アドバイスも控えるようお願いしていました。私は管理人をしていましたが、あくまでポジションを示しているだけで、上下は無いように、皆平等であるよう気を付けましたね。あと、振り返ってみれば、話を遮ることは絶対にないようにしていた気がします。

最初に言いっぱなし、聞きっぱなしで、そのあとは雑談をしていました。私は、他の自助さんに参加させていただいたとき、雑談タイムが自分を自然に相手に伝えることが出来たので、雑談は特に重要視していました。

実は、話をするときは、「皆に出番を」をモットーにしていました。これは他の自助さんでメンバーさんが言っていたものを真似ています。来られた方には価値ある時間を過ごしてもらいたいので、皆が話をできるよう、話を振るようにしていましたね。話すのが苦手な方も、ご自身のペースでお話しできるよう、皆がきちんとその人が話されていることに耳を傾けられるよう、雰囲気作りを気にかけていました。

Q6.どんな雰囲気の会でしたか?集まってどんなことをするの?楽しい?

A.楽しいかどうかは、メンバーさんのみが知るところです。特にテンションが高いということはありませんでしたね。深く共感できたりすると皆満足感があったのではないかなと思っています。知らない人なのに、自分の奥底にある気持ちに共感できるのは、私も含めて皆不思議な感覚だったんじゃないかと思います。

私の自助は、一時間という時間の中で、「言いっぱなし聞きっぱなし」「雑談」をしていました。集まる人によっても雰囲気が異なりますが、ミーティングは少し話しにくく、変に緊張感が拭えなくて、そこをいかに改良していけるか、という課題はありましたね。けっきょく改善できずに終わってしまいましたが。ミーティングのあとは、時間のある人は喫茶店でお茶やご飯を食べながら、各々好きな話をしていて、私はその時間が好きでした。メンバーさんもほとんどこちらには参加されていましたので、まったり、のんびり食事をいただいていました。わたしはSADをもっていますが、ここで人との付き合いを学んでいます。

あくまで問題を解決できるのは自分自身なので、問題と向き合いながら、たまに自助で現状報告とか共感を得て、それからまた自分の生活に戻る。「じゃ、また会おうね、お互い頑張ろう、またね、バイバイ(´∀`)ノ」みたいなあっさりしたものが理想です。特に崇高な理念のもと出来た自助でもなかったので、人間関係がこじれてしまったら辞めよと思ってました(笑)

自殺や普段話すことが出来ないような辛かった経験もありますが、皆、それらと闘ってこられているので、取り乱すことなく冷静に共感してくれているように感じています。振り返れば。 ですが、メンバーは経験してきたことを全部話す必要もありません。

自助をどう使うかはメンバーさんの活用理由に帰属します。自助はその場所を提供するだけで、ここに来たからといって救われるわけではありません。「生きていくためにここをメンバーさんの都合のよいように使ってもらうこと」を、この自助のあるべきポジションとすること、それが、私の自助のあるべき姿としていました。

Q7.活動を休止されているとのことですが、どのようなことがあって休止になったのでしょうか?今はそのことで、どんなお気持ちでしょうか?

A.私自身現在実家を出たことがきっかけです。当初は家庭の中でいかに生きていくか、その支えに、似た境遇を体験している仲間を必要としましたが、今の私は、「社会生活をいかに生きるか」に課題が変化したからです。精神科医やカウンセラーという理解者からのセラピーを受け、ここで出来た人間関係を支えにバランスをとりながら進んでいくこと。 でも、自助が休止になってもメンバーさんとの交流は今のところ継続しています。

メンバーさんが食事会を開いてくださったことがあり、私には心強い理解者がいて、それを得られた事にとても感謝しています。生きるためのセーフティーネットになってるというのは言いすぎなのでしょうかね(笑)でも、わたしにはそれくらいの大事な人間関係です。

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ペルオンとは?

ペルオンはホープグループ、ミッション株式会社を母体にしたペルオン実行委員会が制作してるポータルサイトです。

障害の当事者が作る当事者目線のサイトが作れないかと思い、サイトを立ち上げました。ペルオンという名前はPersonnes handicapées(ペルソンヌ・オンディキャピー)の略で、障害者仲間という意味からとりました。

当事者会・支援団体・家族・地域・職業・年齢などの枠を超えて、障害者に関係する全ての人が連携して、さまざまなことにチャレンジし、障害者の可能性を探ってまいります!

ペルオンに興味を持ったあなた!もうすでに、仲間なんです。

トピックの分類
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「障害」の表記について

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