2022年10月5日更新

ウキョウの鉄道探訪記

鉄道が大好きなウキョウさんが送る、関西の様々な鉄道の路線、駅などなどの「ここが魅力」を伝えてくれるコラムです。一緒にあの路線、この駅などを旅してみましょう。

第13回 JR西日本 大阪環状線・東海道本線 大阪駅 (大阪市北区)

おくり迎ふる程ほどもなく 茨木吹田うちすぎて

はや大阪につきにけり 梅田は我をむかへたり

(「鉄道唱歌 東海道篇」より)

大屋根

駅名標(環状線)

駅名標(福知山線)

ホーム

今回は、名前の通り大阪の玄関口の大阪駅です!大阪府民なら誰もが行ったことある駅ではないでしょうか。

大阪駅は1874年(明治7年)5月11日に開業し、大阪環状線、JR京都線、JR神戸線(東海道本線)の2路線が乗り入れています。どの路線も様々な路線(JRゆめ咲線、大和路線、阪和線、関西空港線、JR宝塚線、湖西線、北陸本線など)へとそのままつながっています。ちなみに、JR宝塚線(福知山線)は案内上では大阪駅が起点扱いですが厳密には、2駅先の尼崎駅が起点となっています。というわけでまずは車両を路線ごとに見ていきましょう。

大阪環状線ホームの1番・2番乗り場。1番乗り場は環状内回りの西九条・弁天町・新今宮方面の列車が来ますが、先述のようにそれだけではありません。案内板を見ればわかりますが、1番乗り場に路線が詰め込まれているのが大きな特徴です。

223系

西九条でUSJ方面へ、天王寺で奈良、関西空港、和歌山の各方面へ分岐していきます。 乗り間違いも少なくありません。直通しているので、ダイヤ乱れで起こるリスクは高いです。(これについてはまた別の回で解説するつもりです)

323系

2番乗り場は環状外回り。京橋・鶴橋・天王寺方面で分岐しないため案内もすっきりしています。大阪環状線が山手線のようにグルグル回っているだけと思ったら大間違いで、線路を複数の路線で共有しているため遠征客からすればとてもといっていいほどややこしい路線になっています。

東京エリアで分かりやすく言うならば、山手線の線路に京浜東北線と湘南新宿ラインの電車が走っているようなものです。(山手線は厳密には環状路線ではないのですが・・・)

そして大阪環状線には全19駅それぞれにちなんだ楽曲が発車メロディとして使われているのですが、大阪駅は歌手・タレントで関西で様々なレギュラー番組を受け持った、やしきたかじん氏の「やっぱ好きやねん」が2014年(平成26年)5月1日から使用されています。

同年の年明け早々、突如として飛び込んできた訃報。それは大阪府民にとってかなりショックなもので、それから3か月後の4月に発車メロディとしての採用が決まりました。

次は3番・4番乗り場。3番乗り場は大阪始発、終点の電車が発着するホームになっています。「はまかぜ」「こうのとり」「ラクラクはりま」「スーパーはくと」といった特急列車や、JR宝塚線(福知山線)の快速が入線するのもここです。

225系
2010年(平成22年)12月1日デビュー。最高速度は130km / hのままとなった。
東海道・山陽本線とJR宝塚線(福知山線)の223系と同等の運用に就いており、併結運転も行っている。
2016年(平成28年)7月7日から2次車が導入され、2023年(令和5年)には東海道・山陽本線の221系を全て置き換える。

381系

381系国鉄色
2011年(平成23年)3月12日、これまで北近畿ビッグXネットワークの特急(「北近畿」「文殊」「タンゴエクスプローラー」「きのさき」「はしだて」「まいづる」)として運用していた183系が287系に置き換えられることとなったが、全編成の完成がダイヤ改正までに間に合わない為に、揃うまでの繋ぎとして運用開始。同日、「北近畿」「文殊」「タンゴエクスプローラー」は現在の「こうのとり」に統一された。
最後の国鉄色特急として、「くろしお」の381系と同じ2015年(平成27年)10月30日まで運用された。

キハ189系
2010年(平成22年)11月7日、特急「はまかぜ」として前日まで運用していたキハ181系に代わりデビュー。
キハ181系は2012年(平成24年)2月にミャンマーの国鉄に譲渡され、ヤンゴン市内の路線で活躍中。

かつては夜行列車(「だいせん」「ちくま」「きたぐに」「日本海」「銀河」など)が大阪駅に着く際もこのホームに入線しており、時間によっては大阪環状線の車両との2ショットも撮れることで撮り鉄に人気でした。今では不定期で観光列車「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」「WEST EXPRESS 銀河」がこのホームに入ります。

次は三ノ宮・神戸・姫路、宝塚・新三田各方面の5・6番乗り場。5番乗り場は快速・新快速、6番乗り場は普通列車が発着しています。

223系
東海道・山陽本線の223系は最高速度130km / hの車両として、1995年(平成7年)8月12日デビュー。
阪神・淡路大震災後の輸送力を上げるために当初の予定より前倒しで導入された。
その後も性能に様々な変更を施した上でJR西日本の様々な路線に導入され、2000年以降に製造された車両のベースにもなった。
2019年(平成31年)3月16日から1編成に有料座席「A-SEAT」が導入され、同年7月からはリニューアル車も登場している。

207系
1991年(平成3年)4月30日デビュー。
民営化後2番目の車両であり、初のVVVFインバーター搭載車。
当初は青帯塗装を纏っていたが2005年(平成17年)4月25日のJR宝塚線(福知山線)脱線事故を機に、同年夏ごろから2006年(平成18年)3月までに全編成が今の塗装に変更された。
2014年(平成26年)9月からリニューアル車が登場。

321系
2005年(平成17年)12月1日デビュー。
207系の後継車として、東海道・山陽本線と福知山線(JR宝塚線)の201系・205系を置き換えた。
JR西日本では初の、山手線のE231系500番台のような案内ディスプレイが設置された。

次は7・8番乗り場。新大阪・京都方面です。7番乗り場は快速・新快速、8番乗り場は普通が発着しています。

221系
1989年(平成元年)3月6日、民営化後初の新型車両としてデビュー。
117系新快速「シティーライナー」、113系快速の後継として「アメニティライナー」の愛称があったが浸透しなかった。
2000年(平成12年)3月10日をもって新快速の定期運用を終了し、現在は普通、快速の運用に幅広い路線で就いている。ごくまれに運用変更で新快速に充当されることがある。
2023年(令和5年)までに225系に置き換えられ、全編成を大和路線(関西本線)・おおさか東線に転属させ奈良エリアの車両を統一することとなり、本線運用は34年続くこととなる。

次は9・10番乗り場。ラッシュ時以外は大阪止まりの電車が来るため、降車専用のような扱いがとられていますが、かつては大阪~札幌を結ぶ寝台特急、初代「トワイライトエクスプレス」が10番乗り場から出発していました。

トワイライトエクスプレス

EF81形+24系客車 トワイライトエクスプレス
1989年(平成元年)7月21日、大阪~札幌を結ぶ寝台特急としてデビュー。
運転士、車掌は専用の制服を着用し、「トワイライトクルー」として乗務する。
2015年(平成27年)3月13日に大阪~札幌間の運用が終わり、その後は団体専用「特別なトワイライトエクスプレス」として2016年(平成28年)3月まで運用された。
2017年(平成29年)6月17日には、2代目となるクルーズトレイン「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」がデビュー。山陽・山陰本線を経由して京都、大阪から下関を結ぶ。
現在この車両は京都鉄道博物館に保存されている。

そして、特急専用ホームの11番乗り場。2009年(平成21年)12月20日にリニューアルされた最も新しいホームです。現在では主に日中は北陸特急「サンダーバード」号、深夜に寝台特急「サンライズ瀬戸・出雲」号が発着しています。

683系
2001年(平成13年)3月3日、JR西日本、21世紀最初の車両としてデビュー。
交直流電車であり、485系「雷鳥」を置き換え2011年(平成23年)3月12日からは大阪からの北陸特急は全て「サンダーバード」に統一。
2015年(平成27年)にはリニューアル車が登場した一方で「しらさぎ」等で使われていた2000番台の一部が、381系を置き換えるため直流型車両 289系としてコンバートされた。

一部だけではあるものの、大阪駅ではたくさんの電車を見ることができます。続いては、駅のアレコレを見ていきましょう。

発車標

これは2011年(平成23年)、「大阪ステーションシティ」としてリニューアルされたことに伴い導入されたフルカラーLEDの発車案内板です。ちなみにこの表示の並びはもう見ることができません。(2015年2月撮影)

時空の広場

「時空(とき)の広場」にある時計です。金と銀の2つが設置されています。2003年(平成15年)から2010年(平成22年)まで中央口に設置されていた、大きい砂時計「サンドファンタジー」に代わる大阪駅の待ち合わせスポットとして知られており、ここから大阪駅を発着する電車を眺めることができますよ。

大屋根

大阪駅の大屋根。空港でよく見る形ですね。夜になるとイルミネーションが見れることも?

大屋根

グランフロント大阪前の大階段。2018年(平成30年)1月撮影。このように夜になると影絵が映し出されることがあります。2019年(令和元年)5月の間は、「令和元年」の影絵が映し出されました。

駅出入口

ホーム

大阪駅周辺は今も開発が進んでおり、2023年(令和5年)には北梅田エリアに「うめきた新駅」としてホームの数が増えることになりました。新大阪まで開業したおおさか東線、そして2031年(令和13年)には南海電鉄と合同の「なにわ筋線」の乗り入れが計画されています。10年後、大阪駅はどのように変化するのでしょうか。

さあ、次回はなんと新幹線に乗り九州へ!4回に渡ってお送りします。乞うご期待!

  • ウキョウ

    大阪在住。特別支援学校(旧:養護学校)卒。鉄道、ゲーム、バスケ観戦などが好きな多趣味な若者です。自閉症スペクトラム障害 (ASD・B2)を抱えています。
    普段は就労継続支援B型施設に通っています。ここでは関西を中心に様々な鉄道の路線・駅などについてご紹介していきます。よろしくお願いいたします!

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